氷砂糖とアールグレイ

落書きとか小説もどきとかその日語りでもそもそもそ。

とある悪魔のはなし

グローリアの小説のネタがすげえわいてくる((

※注意※

・オリキャラ物語

・もしかしたら人によっては不快になるかも

OKならどうぞ。

 「ねえ、どうしていつもこんなんなんだよ」

心底呆れたとでも言いたげな声色で言ったのはぼさぼさの紅い髪の男。その視線の先にいるのは露出の多い衣装を身に纏った少女。

「別にいいじゃない。オフなんだし」

「オレが言いたいのはそれじゃない。なんでいつもいつも女の子に声かけるんだって話。」

少女は切れ長の瞳をぱちぱちと瞬かせるとさも当たり前だといわんばかりに、

「そこに女の子がいるからよ」

 

 

少女は生まれた瞬間から今にいたるまでのことをすべて覚えていた。

母や父と呼ばれる存在はなかった。ひとりでずっと暗い場所で生きていた。そこには自分と同じ子がたくさんいた。しかし、

少女はその場所にいた唯一の女だった。

 

気がつけば周りには肉塊が散乱し、少女はひとりぼっちになっていた。

寂しくはなかったと言えば嘘になる。でもそこには少女しかいなかった。

『外』に行きたくないと言えば嘘になる。でも方法がわからなかった。

「…でたいよ。さみしいよ…」

少女はずっと泣いていた。

 

男が現れたのはいつだったか。いつの間にか目の前にいたのだ。

「生きてる?…ああ、ここには生きてるのしかいないか。」

少女はぼんやりと目の前でぶつぶつ呟く男を眺めていた。

「でもここには男いたはずなんだけどなあ。…ああ、殺したのか」

あっけらかんと物騒なことを呟いた男はにぃっと笑った。真っ白な鋭い犬歯が覗き、びくりと体をふるわせた。

「いーよー。おいで」

黒いグローブに包まれた手が差し出される。反射的に、本能的に、少女はその手をとった。

 

 

「ようこそ、いかれた世界を憎む歪な家へ」

 

 

「ハジメマシテ?」

 

 

「オレ等はカゾクだ」

 

                   end

 

昨日に続き失礼しました…!

今回はリリスのおはなし。登場人物はリリスとコウ。

グローリアはカゾクです。家族じゃないです。カゾクです。