氷砂糖とアールグレイ

落書きとか小説もどきとかその日語りでもそもそもそ。

ならば我から、

蒼星がサファイロスさんのとこへとびこんでく話。

 

 

「…最悪なのだよ」

蒼星は猛スピードでシャボンを飛ばしていた。何故彼がこんなに急いでいるのかというと、もう三日もあそこへ行っていないからだ。

理由は、あの雨をやませようと翠陽を連れに塔へいくと翠陽はおらず、聖域、緋月の家族の家、色々なところを探しまわった結果、彼の恋人のところにおり、ついていくことを拒否されたので一人で向かっているのである。

「ついた、」

そこはいつものように雨が降りしきっていたが、なんだか、いつもと違う感じがした。

まるで、なにもかも拒絶しているような。

「……」

蒼星はじっと水面を見つめた。雨粒にうたれ波紋が広がる水面からは、水底をうかがうことはできなかった。

それでも、何故だか蒼星にはわかった。

(また、泣いてるのだよ)

この冷たい海の底で、彼はひとりで泣いているのだろう。その原因が自分だったら、すごく申し訳ない。

だから。

「…いるか?」

蒼星は水面を軽くたたいた。いつもの通り、返事はない。

次に蒼星がとった行動は、いつも通りのことではなかった。

「…おじゃましますっ」

ばしゃんと音をたて、蒼星は海へと飛び込んだ。

初めて入った彼の海は彼以外の者を拒絶するかのように冷たくて。とても悲しくなった。

「…あ、」

水底に、やはり彼はいた。耳をふさぎ蹲っている彼はこちらに気づいていないようだった。

 

「こんにちは」

まるで、はじめて言葉を交わした日のように蒼星は言った。

 

ならば我から、

(会いにいこう。)

 

 

翠陽の特性で雨やまそうとしたけどいちゃいちゃしてたので駄目だったので帰ってきたら三日たってたのよ((