氷砂糖とアールグレイ

落書きとか小説もどきとかその日語りでもそもそもそ。

どこで狂ってしまったのか、

If。ちょっと色々注意な感じ。

シュリーヴンがおかしくなる話。

 

 

 

暗い寝室。絶えず響く音。荒い息づかい。

その発信元はシュリーヴンだった。

「は、はっ…、へ、へへ、にーさん、いいじゃん」

己の下の男ににやりと笑いかければ男はひっと息をのんだ。男は知っていた。この甘美な時のおわりに訪れる惨劇を。

「にーさん、知っちまったからなぁ、ファイにも、内緒だったのに」

するりとシュリーヴンの冷たい手が男の首元に滑り込む。ぐっと体を倒しシュリーヴンは笑った。

「だからさ、だまっててくれよな」

男の首に鮫のような歯が突き刺さった。

 

ぺろりと血に塗れた唇を舐め惨劇は終わった。血の一滴も残さず「食らわれた」男がここにいたという証拠はどこにもない。

「…そーいえば、どーしてこんなことしてんだろーなぁ、俺」

ぽつりとシュリーヴンが呟いた。

「…あれ、食いたくない?何で俺そんなこと思ったんだろ、だってこいつらは俺等の食料じゃんか」

過去に自分が発した言葉に疑問を覚える。誰かに言った言葉だったと思う。誰だったのかは、思い出せない。

くつくつと、暗い部屋の中で化け物が哂った。

 

どこで狂ってしまったのか、

(それは誰にもわからない)

 

 

クソビッチの大食らいになったシュリーヴン()

狛犬さんがいなくなった後でも狛犬さんが生きててもどっちでも美味しいかな…