氷砂糖とアールグレイ

落書きとか小説もどきとかその日語りでもそもそもそ。

本能と忌むべきもの

原型化いいよねってなった結果

 

 

 

どうしよう、どうしよう。

気を失った狛犬を抱えシュリーヴンはおろおろと思考を巡らせた。

(誰か、だれか)

怖い、こわい。腕の中の温かい体が今にも冷たくなりそうで、怖い。

署にもどれば誰かしらいるだろう。だが移動手段がない。かたかたと足は震えっぱなしで碌に力は入らない。都合よく知り合いが通りかかってくれれば、と思うがそううまくはいかない。

(…あ)

唯一の、移動方法。

だけどそれはシュリーヴンにとって死んでも嫌なことで。

(でも、そうしないと、狛が死んじゃう)

死なせたくない、狛だけは。

ぎゅう、とシュリーヴンは狛犬の体を抱きしめた。

「…お願いだから、起きないでね。署についたら、起きてね」

暗い路地裏に、風が吹き荒れる。風が止んだその場所にいたのは、

一羽の、大きな青い鳥だった。

 

本能と忌むべきもの

(それでも、狛が死ぬのはもっと嫌だ)

 

 

シュリーヴンは原型化できたり。でもイベルタルを化け物いって嫌ってるから原型化は大嫌い。

狛犬さんに起きないでねって言ってるのは化け物の姿を見て欲しくないから。まぁ起きてくれたら俺が喜ぶ()