氷砂糖とアールグレイ

落書きとか小説もどきとかその日語りでもそもそもそ。

地上の太陽

ウルガモス♂のはなし

 

 

「にーちゃーん!」

「おとーさーんっ」

たくさんの子供がわらわらと一人の男に駆けよっていく。男はすっと者しゃがみ一人ひとりの頭を撫でた。

「…どうした?お前等」

 

「…ふう」

男、太陽(たいよう)はソファに座り息をついた。その顔には疲れが見えていた。

ここはいわゆる孤児院であり、太陽が子供たちの面倒を見ているのである。

「はろー太陽元気ー?」

「…元気にみえんのか、クソ主」

シャルビーネに創られたものでありながら、である。

「あはは、疲れてるねー?」

「わかってんならさっさと帰れ菓子はあいつらが食ったし茶もねえぞ」

追い払うように手を動かせばシャルビーネはくすくすと笑い太陽の隣へ腰掛ける。

「にしてもあんたが神様って創ったあたしから見ても信じられないわ」

「…あんたがオレが司るもんつくってくれなかったからだろ」

「ホントは名前の通り太陽を司るのにしようと思ったんだけど、聖(ひじり)が太陽だからねえ。保留にしてたのよ」

「…そしたら翠陽だのハレルヤだの創ってほっぽってたじゃねえか」

子供のように拗ねる太陽に苦笑したシャルビーネはそっと頭を撫でた。太陽はうっとりと目を細める。

「…でも安心したわ。急に飛び出して行ってそれっきりだったもの」

「…」

「楽しい?」

「ああ」

そう言うとシャルビーネはにこりと笑い踵を返した。

「じゃあね太陽!たまには顔見せなさいよ!」

聖域へと向かいながら、シャルビーネは思った。

(嗚呼、きっとあいつはあの子達にとって)

地上の太陽

(がんばりなさいよ、太陽)

 

強面オカン系男子、太陽君。

家事が得意で孤児院経営してます。

CPとか募集してますー!