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氷砂糖とアールグレイ

落書きとか小説もどきとかその日語りでもそもそもそ。

ゆめゆめふわふわ。

夢現がみた夢

 

 

『―夢現っ』

にっこりと笑ったその人は夢現に手を差し出した。

『…みぃ』

酷く甘い声色で答え、夢現は差し出された手をとった。

「う、わああああああああっ!?」

がばりと夢現はいつもの殺風景な空間で彼女らしくない声をあげて起き上がった。白い顔は真っ赤に染まりぜぇぜぇと息を荒げていた。

「わ、わたし、な、なんで」

彼女をこんなにも焦らせていたのは夢であった。夢のなかで夢現は少し前に出会ったひとの名を呼び、弟である刻にも聞かせたことのない声色で話していた。あの雰囲気は、まるで、恋人のような―

「にゃあああああ…!」

ごろんごろんとその場に転がり顔の熱を逃がそうとするが熱は上がっていくばかりである。

ようやく転がるのをやめ、ふうと息を吐き上を見上げる。四方八方よくわからない色彩の空間に変わりはなかった。

―それでも。

「…こないかなあ」

ゆめゆめふわふわ。

(あのひみたいにあなたが来てくれないかとおもってしまう。)

 

だんだんと自覚してく夢現