読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

氷砂糖とアールグレイ

落書きとか小説もどきとかその日語りでもそもそもそ。

テープレコーダー

兄を憎んだ彼の本音。

 

 

(ザーザーとノイズ音。何かの物音)

『あ…あー、録音されてる?これふるいからなぁ…まあいいや。誰にも聞かせないように捨てるし。……えっと、なんてことない。ただ吐き出したいだけ』

(咳払い。ついで深呼吸)

『…この間、兄さんに会った。街中でばったり。兄さんもオレも驚いてぽかんとしてたけど先に我にかえったのはオレだった。一発ぶん殴った。警官が何してんだ、ってね』

(自嘲するような笑い声)

『兄さんは何も言わなかった。ただオレをじっと見てた。それにムカついたオレはおう一発ぶん殴ろうとした。その時、はじめて兄さんが口を開いた。「話をしよう」って』

(暫くの間)

『…今さら何だって思ったけど、受け入れた。近くの喫茶店に入った。…兄さんとちゃんと話すのはいつぶりだろう』

(間)

『兄さんは今までのことを話した。それでいった。許さなくてもいい、だけど知っておいてくれって。オレはどうすればいいのかわかんなくなった』

(彼を呼ぶ声、それに受け答えする声)

『今までのオレは何だったんだろう。そう考えてたら兄さんは言った。自分の思う通りにしろ、俺を憎むならそのままでいいからって。…だからオレは今までのようにする。でも、兄さんのことは憎まないって』

(このテープはここで終わっている)

 

『…このテープは絶対に聞かれたくない。だから森の奥に捨てる。兄さんとはその後色々話をした。ほとんど兄さんの惚気だったけど。そんときに言った。好きな人がいるって』

(さっきまでとは違う沈んだ声)

『付き合ってるのかって聞かれた。違う、って答えた。兄さんはじゃあ告白しろよ、って笑っていった、けど…』

(鼻を啜る音と引き攣った声)

『…オレなんか、あの人に釣り合わない、オレなんかが、あの人の横にいちゃいけない…!!』

(テープはここで終わっている)

 

テープレコーダー

 

一つ目のテープはブレイクの引き出しに入ってる。いつか捨てる予定。

二つ目のテープは録音後捨てます。

ここにあるのは全部ブレイクの本音だったり。それでもキイトさんと居たいから本心隠して一緒にいますが()

…二つ目のテープをうっかりキイトさんが手に入れて聞いちゃってもいいのよ((