氷砂糖とアールグレイ

落書きとか小説もどきとかその日語りでもそもそもそ。

幸せな日々

子供と刹ジュゼ。

 

 

「おとーさぁん」

たたっと走ってきた子供を抱きとめた刹那は微笑んで子供の頭を撫でた。

「どうした?瞬」

瞬と呼ばれた子供は子供らしい大きな瞳をきらきらさせて刹那の前に座った。

「どうしたらおとーさんみたいに強くなれる?」

「どうして?」

むうとむくれた瞬は俯きながら話し始めた。

「…僕だってさ、おかーさんとエティを守りたいんだよ。おとーさんだけだとタイヘンでしょ?だけど、僕、まだ弱いから…」

すん、と鼻を啜る瞬を刹那は優しく抱きしめ頭を撫でる。おどろく瞬にそっと語りかけた。

「大きくなって、鍛えて強くなればいい。すぐには無理だけど、少しずつ強くなっていけ。そうすれば、エティもジュゼアンも守れるようになるさ」

そう言い微笑むと、瞬は目に涙を溜め刹那に抱きついた。

「…おにいちゃんずるい…」

声の方をみればエティがこちらをじっと見つめていて。

「…くるか?」

手を広げればエティはぱっと表情を明るくさせ腕のなかに飛び込んできた。そして。

「刹那は私のなのー!」

後ろからものすごい勢いでジュゼアンが飛びついてくる。ぎゅうぎゅうと抱きつかれ、多少の痛みを感じながらも、刹那は笑った。

幸せな日々

(ずっとずっと続きますように)

 

楽しかったですえへへ